特別保証制度要綱等の創設について
2018-05-01
1.創設した保証制度
(1)事業性評価資金繰改善保証制度要綱
(2)経常運転当座貸越(貸付専用型)根保証制度要綱
2.創設理由
中小企業・小規模事業者の資金繰改善を図るため、事業性評価に基づき、経常運転資金
の範囲内で対応可能な当座貸越型と、長短バランス適正化等に対応できる短期・長期型の2制度を創設したもの。
3.制度概要
(1)事業性評価資金繰改善保証制度
≪保証書表示「短期資金」:事業性短期、「長期資金」:事業性長期≫
目的 | 中小企業・小規模事業者の事業内容や成長性等を適切に評価しながら、長期および短期借入金バランスの適正化等を図ることで、資金繰り改善に寄与することを目的とする |
対象者 | ・2期以上の決算または確定申告(青色申告・貸借対照表作成先)を行っている ・既保証分に返済緩和が実施なされていない(震災リスケ1を除く) |
限度額 | 2億8,000万円以内(責任共有対象) |
資金使途 | 運転資金 |
期間 | 短期資金:1年以内 長期資金:1年超15年以内 |
保証料率 | 全カテゴリについて、普通保証の保証料率から0.1%割引(担保・会計参与割引あり) |
融資利率 | 金融機関所定利率 |
貸付形式 | 手貸、または証貸 |
返済方法 | 短期資金:一括返済 長期資金:分割返済 |
担保 | 原則として不要 |
取扱金融機関 | 本制度利用予定の中小企業・小規模事業者に対し事業性評価を行っている金融機関 |
保証人 | 原則として、法人代表者を除いては、連帯保証人を徴求しない |
添付書類 | ローカルベンチマーク、または金融機関所定の事業性評価シート等 |
その他 | 事前協議を必要とする |
(2)経常運転当座貸越(貸付専用型)根保証制度 ≪保証書表示:当貸Ⅲ≫
目的 | 経常運転資金需要に対し取扱金融機関が迅速に資金供給を行うとともに、売上入金口座モニタリングの継続実施により、中小企業・小規模事業者の資金繰り状況の適時把握を行い、適切な経営支援につなげることを目的とする |
対象者 | ・2期以上の決算または確定申告(青色申告・貸借対照表作成先)を行っている ・既保証分に返済緩和が実施なされていない(震災リスケ1を除く) ・直近決算が債務超過でない(個人は元入金マイナスでない) ・2期連続で減価償却前経常利益が赤字でない (個人は減価償却を加えた青色申告特別控除前所得金額が連続して赤字でない) |
限度額 | 3,000万円以内(責任共有対象) 経常運転資金×1.2倍以内 一申込人当たり一口限り |
資金使途 | 事業資金(運転資金に限る) 本制度の更新を除き他保証の借換えは不可 |
期間 | 1年間 |
保証料率 | 当座貸越の保証料率を適用(担保・会計参与割引あり) |
融資利率 | 金融機関所定利率 |
貸付形式 | 当座貸越(貸付専用型) |
返済方法 | 随時弁済方式 |
担保 | 原則として不要 |
取扱金融機関 | 原則として、下記のいずれかの金融機関 ①売上入金メイン口座を有する金融機関 ②融資残高メイン(協会保証付融資含む)の金融機関で、売上入金メイン口座は有しないが、月次で当該口座の入金確認が可能な金融機関 |
保証人 | 原則として、法人代表者を除いては、連帯保証人を徴求しない |
添付書類 | 「確認書」(新規用・更新用) |
モニタリング | 1ヵ月に1回、売上入金メイン口座の入金状況と極度枠の動きを確認する (他行分は通帳写しを受入れる等の方法により確認する) |
その他 | 【経常運転資金の算出】 ・直近2期決算の平均値で算出〔(売掛金(回収遅延・回収不能分控除)+受取手形(割引・裏書譲渡分控除)+(棚卸資産(不良在庫控除)-(支払手形+買掛金)〕 【更新】 ・直近2期の経常運転資金平均1.2倍の範囲内での借換対応 ・更新の場合に限り、申込日直近1年以内の試算表に基づき、ピークの経常運転資金を把握できる場合は、当該範囲内で、既存極度額を上限とする借換対応も可能 |
取扱制限 | 本制度の平残代弁率が、2事業年度連続して協会全体の平残代弁率を超過した場合 |
4.取扱開始日
平成30年5月1日
以上